あかいろのしずく
言葉だけじゃダメです。
「大好き」じゃいつか壊れる関係です。

じゃあどうしたらいい?
もっと好きになればいいのか?

純となら絶対幸せになれると、信じられるくらいまで。



そんなことが一気に押し寄せてきて、僕はたまらなく苦しくなりました。だから純の提案をこうして否定するのです。


僕がどんなに想っていたって、たとえこの状況が夢にまで見た両想いだったって、現実はそう優しいものではない。



それを純にどう伝えよう?

どうせ伝えたって、傷つけるだけなのに。




「先生......?」



頭がくらくらして、僕は純から手を離すと、その場に崩れるように座り込みました。





「大丈夫?」と、純はすぐに目の前にしゃがみます。

雪が視界のあちこちでちらつくので鬱陶しい。その上ぐにゃりと曲がったり伸びたり、変な形になって、視界を白く濁すのです。冷たい涙で溢れた、視界を。
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