あかいろのしずく

そんなこんなで、あっという間に時計の長針は一周し、時刻は八時。
私はまた体を起こし、座った状態で会話に参加することに。




「そういえば、あの女の子のが自殺した原因。今広まっている噂の段階だけど、ここにいるみんなは知ってるの?」



サユリさんが出したその話は、さっき先生が疑っていると話していたものだと思う。

私はここにいる五人が全員それを知っている前提でいたけど、よく考えれば、その自殺を目撃しただけであって、全員が彼女と関わりがあるわけではなかった。



「私は知ってます」

「同じく」


私の後に続いてアズマが言った。
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