あかいろのしずく
それじゃ伝わらないなんて分かってるのに。

どうしてかな。


恥ずかしい思いをするのが死ぬほど嫌だ。
切り捨てられるのが怖くてたまらない。
笑われると思うと逃げたくて仕方がない。





わがままなんだ。
私達は、こんなにも。子供なんだ。




「オレ、嫌です......決めたくない」




顔は真っ赤だった。涙を拭うこともせずに、ぐちゃぐちゃになった顔のままでショウトは呟いた。





「できるなら、逃げたい。ここから、自分の力で、出たい」




決めるしか選択肢がなかったショウトに、差し出された手。


恥ずかしくても、泣きながら、悔しさに拳を握って、嬉しさに頬に笑みを浮かべ、顔を上げて、生きるために、それに縋ろうとする。



それは真っすぐな、ショウトの心そのものだと思った。
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