あかいろのしずく

サキはまた元の位置に座った。
私達の方は見ないけど、会話は聞いてくれているかな、なんて期待してしまう。


アズマのせいなんだけどね?




少し空気は重くなってしまったけど、私は「明日のために早く寝ようよ」と言ってその場を流した。

明日から変わればいいんだ、別に今小さいことを気にして本気で悩まなくてもいいんだ。


私は私が思っていることを全てぶつけることは出来なかったけど、これで良かったと後悔は感じなかった。


たった二日で随分偉そうになったかもしれない。でも、なんだか気持ちが明るくなったの。



私を守ってくれる人、仲間を大切に思う人、場を和ませてくれる人、成長を見せて驚きをくれる人。



みんなの存在に気づいたからかな?
これってすごく、素敵なことだと思うの!


こう思えたのも全て、この五人だから。
誰も欠けてはいけなかった。
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