広瀬くんは、いっぱい食べる私が好き
ことこと煮詰める~広瀬くんの話
「広瀬って、日下部さんのこと好きなん?」
修学旅行が目前に迫ったある日。
休み時間の雑談のついでに、ふと長森に聞かれた。
「日下部さん?」
「そー。最近仲いいじゃん」
「そう……かな」
内心ギクリとする。
日下部さんに僕の料理を食べてもらっていることは、誰にも言っていない。
もちろん長森にもだ。
「どっからどーみてもそうでしょ。この前のクレープ屋のときだってやたら日下部さんのこと気にしてたし。あやしーなー。もしやすでに付き合ってる?」
確かに長森の失礼な物言いをフォローしたような気はするけど、そこまで気にしているように見えたのだろうか。
「付き合ってないよ」
「ほんとにかー?まあ、でも好きなんだろ」
長森はそう言いながら窓際へと目を向ける。
そこでは日下部さんと小泉さんが席に座り、楽しそうに雑談をしていた。
日下部さんの手にはお菓子の箱。
おしゃべりしながらパクパク頬張っている。
「あの人また食べてる………」と長森がつぶやいた。
修学旅行が目前に迫ったある日。
休み時間の雑談のついでに、ふと長森に聞かれた。
「日下部さん?」
「そー。最近仲いいじゃん」
「そう……かな」
内心ギクリとする。
日下部さんに僕の料理を食べてもらっていることは、誰にも言っていない。
もちろん長森にもだ。
「どっからどーみてもそうでしょ。この前のクレープ屋のときだってやたら日下部さんのこと気にしてたし。あやしーなー。もしやすでに付き合ってる?」
確かに長森の失礼な物言いをフォローしたような気はするけど、そこまで気にしているように見えたのだろうか。
「付き合ってないよ」
「ほんとにかー?まあ、でも好きなんだろ」
長森はそう言いながら窓際へと目を向ける。
そこでは日下部さんと小泉さんが席に座り、楽しそうに雑談をしていた。
日下部さんの手にはお菓子の箱。
おしゃべりしながらパクパク頬張っている。
「あの人また食べてる………」と長森がつぶやいた。