やっぱ、お前は俺じゃなきゃダメだろ
STORY3. ヒロイン失格

一連の揉め事があってから、朋世たちが通う高校はすぐに春休みに突入した。

小春日和が続き一歩外に出ればポカポカ陽気なのに、朋世の心だけはいつまで経っても春が来ないまま冷え切っていた。
散歩さえも出る気になれず、朋世は自室のベッドでダラダラと時を過ごす。

何より、要に会ってしまったらと考えると怖くて外に出られない。
いきなり頬を叩いてしまったのだから気まずくて仕方が無いのだった。


“アタシはそんなの望んでない”


自分はなんて酷い言い方をしたのだろうかと、朋世は今になって少し悔やんでいた。
要は朋世の為にやったんじゃないと言っていたが、そんなはずがない。

少し考えれば分かることだ。
好きでもない女の子の気を()いて、その彼氏と揉めても彼には何の得も無いのだから。
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