約束のエンゲージリング


彼のその欲情に染まった瞳に全身が一気に熱を持ち、咄嗟に目を逸らす。








『、、千佳こそ、こんな道端で人を煽るような可愛い顔しないようにね。ここが孝の家の前じゃなかったらこんなものじゃ済まなかったから。ほら、今日はもうお帰り?また明日、早朝から手伝いにくるから。』




額に優しくキスをされて背中を押された。



『、、おやすみ千佳。また、明日ね。』







その言葉に慌てて振り返ると、そこには彼の姿はなくて遥か遠くに小さな後ろ姿を見つけた。




「、、マサさん足早い。もうあんな所にいる。それにすぐ私のせいにする。、、でも何もかもが甘い、、、。」

「甘いのは昔からだろ。あれだけ溺愛されておいて気付かないのもビックリだったけどな。」

「っ!?!?」








背後に人の気配を感じる間も無く兄の声が聞こえて慌てふためく。


呆れた表情を浮かべる兄に先程のキスを見られたんだと確信して赤面する。




そんな私を見て更に呆れ顔の兄。







「浮かれるのも分かるが、そんな顔するくらいだったら場所くらいわきまえろよ。、、つっても浮かれてるのはマサの方か。取り敢えず中に入るぞ。早く飯食って明日に備えて早く寝るぞ。」

「う、うんっ、、!」


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