約束のエンゲージリング
2人で美味しく特上寿司を平らげた後は、たわいのない話をしながら暫くリビングでテレビを見ながら寛いでいた。
夜が深まってくると引っ越し疲れも手伝って、眠気が襲い彼の横で大きな欠伸が出る。
慌てて口を押さえるが、バッチリ目が合ってしまいまたもや笑われる。
『明日も仕事だし、そろそろシャワーでも入ってから寝ようか?千佳から先に浴びておいで。』
「マサさんから使っていいよ!?こういうのはお客様からでしょ?私は後で大丈夫だから!」
『、、それでもいいけど、俺が上がってくるのを待たずに眠ちゃうかもよ?』
そんな彼の言葉にハッとする。
彼の言う通り、目を閉じれば直ぐに眠れるほどの眠気できっと彼を待たずに寝てしまうだろう。
そんな事になればまた何事もなく一夜が明け、不安もこのモヤモヤとした気持ちも変わらない。
私は兄妹以上、恋人未満のこの曖昧な関係を変えたいんだ。
本当に彼の恋人になったのだと実感したい。
その為にも寝る訳にはいかないのだ。
ここは順番を変えてもらい、先に熱いシャワーを浴びて目を覚まさせるしかない。
「や、やっぱり私から入ってきてもいい?!」
勢いよく声を上げる私に一瞬驚いた表情を見せた彼だったが、直ぐに優しく目尻を下げる。