約束のエンゲージリング
彼女の名前を叫び、ドアを叩き続けるが中から彼女が出てくる事はない。
それでも諦めきれずに叩き続けると彼女の部屋の隣人がドアの叩く音に何事かと外の様子を見に出てきた。
「、、最近そこに越してきた綺麗な子なら30分くらい前に大荷物を持って出て行きましたよ。いつも明るくて笑顔なのに、今日は凄く深刻そうな表情してたから少し気になりましたけど、、。」
「っ、、教えてくだってありがとうございますっ、、!」
ここにはもういないと分かると次に向かう場所は勿論あそこだ。
年甲斐もなく必死に走ったせいで息が上がるが、それでも足は止まらない。
目的地に着くなり、先程と同様に乱暴にチャイムを鳴らす。
するとよく知った男が顔を出す。
「、、マサ?どうした。そんなに汗だくで。」
『っ千佳は!?!?来てるだろ?!?!どうしても話があるんだ!!!』
「千佳?、、来てないが。」
『そんな筈ないだろっ!大荷物抱えてここに来た筈だ!!、、悪いけど上がらせてもらうよ。』
親友の言葉を信じずに強引に中へと押し入る。
足早にリビングへと向かったが、そこにはびっくりしている沙羅ちゃんと由羅ちゃんの姿のみ。