約束のエンゲージリング


「いらっしゃいま、、せって沙羅姉!?どうしたの?!?!、、っもしかして体調悪いの!?!? 」





お客さんだと思ったら自動ドアから入ってきたのが沙羅姉で驚いたが、それよりも顔色が優れなくて心配になって急いで駆け寄ると何故か勢いよく抱きしめられた。





「沙羅姉っ!?」

「千佳っ、、!」

「、、沙羅姉、、?あ、、もしかして昨日の事誰からか聞いた?誰かって孝兄しかいないか、、。って事はマサさんは孝兄にでも相談したのかな。それで沙羅姉の耳にも入ったんだ。」

「ごめん千佳っ。私っ、、千佳の事、、。」

「心配して様子見に来てくれたんでしょ?もう!本当に沙羅姉は心配症なんだからっ!!でも、、ありがと。」






血相を変えて会いにきてくれた優しさが嬉しくて、お腹を気にしながらも抱きしめ返した。



「千佳は強いね、、。絶対泣いてると思ってたから。それなのにスッキリした顔して仕事してるんだもん。いつのまにかこんなに大人になってたんだね。」

「うん、、。でもマサさんには悪いことしちゃった。結局ね、気持ちぶつけずにはいられなくて好きだって言っちゃった。私はこうなるって覚悟の上だったから大丈夫だけど、、。」




沙羅姉から離れてチラリと奥の客間に視線を向ける。


< 94 / 284 >

この作品をシェア

pagetop