約束のエンゲージリング


『、、千佳、、、。』

「もう〜!マサ兄ってば私が昨日の事、まだ引きずってるって思ってるの?マサ兄には悪いけど綺麗さっぱり振られたお陰でスッキリしたのか爆睡しちゃったよ!?それに女は立ち直りが早いんだよ?次々恋していつかきっと素敵な人見つけるんだから。だから、、マサ兄がそんな罪悪感なんて感じる必要ないんだよ?」





そう声を掛ければ表情を歪め、視線を逸らした彼。




取り敢えず今は睡眠かなと彼の手を強引に引いて客間へと連れて行く。

そしてソファーに無理矢理押し倒す。









『、、千佳?』

「昨日休みだったから予約もあんまりないんでしょ?何かある時は直ぐに起こすから午前中はここで休んでて?昨日沢山お祝いしてもらった分、しっかりやっておくから。、、ね?」

『いや、、、。』







起き上がろうとしてくる彼を精一杯押し返して強引に布団を掛けて笑いかける。

すると丁度、来客の声が聞こえて慌てて彼から離れる。








「ほら、10分仮眠取るだけでもいいから。取り敢えず、お客さん来たから私行くね!」



そう声をかけてから彼に背を向けてお店に駆け出した。


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