Legal office(法律事務所)に恋の罠 *番外編~ジェラシーは内密に~
「紫織さんのことは、ああいう性格ですし、女性のパートナーもいるので、私にやきもちを妬かせて波風立てようとしているんだな、ってわかってました。まさかファン・・・お父様まで出てきて奏さんを試すとは思いませんでしたけど・・・」
ファン氏の娘が紫織だと知った時、一瞬、本当に紫織と結婚させられるのではないかと奏は焦った。
選択肢を間違っていたら、奏もHotel Bloomingもどちらも無事では済まされなかっただろう。
和奏への愛は本物だったし、仕事上の駆け引きでは間違いは起こさない。
奏は、珍しく作り笑いを外して、怒った顔で向かい合った和奏の顔を両手で挟んだ。
「知ってたなら教えてくれても・・・」
「でも・・・」
「でも?」
「もしかしたら、本当に心がわりするかも知れないじゃないですか。それなのにそれを止める権利なんて、私にはない」
奏は、和奏の頬を押さえたまま、強引に和奏の唇を奪った。
「止める権利ならある!君は俺の婚約者で、恋人なんだ。誤解されるのは勘弁だが、やきもちぐらいいくらだって妬いて欲しい」
唇を少し離した位置で、額をくっ付けて奏は話を続ける。
「それに・・・」
「それに?」
「俺だって、ずっと三浦マネージャーに・・・」
「三浦、マネージャー?」
首をかしげる和奏に、今度こそ奏は異義を申し立てようと言葉を発した。
ファン氏の娘が紫織だと知った時、一瞬、本当に紫織と結婚させられるのではないかと奏は焦った。
選択肢を間違っていたら、奏もHotel Bloomingもどちらも無事では済まされなかっただろう。
和奏への愛は本物だったし、仕事上の駆け引きでは間違いは起こさない。
奏は、珍しく作り笑いを外して、怒った顔で向かい合った和奏の顔を両手で挟んだ。
「知ってたなら教えてくれても・・・」
「でも・・・」
「でも?」
「もしかしたら、本当に心がわりするかも知れないじゃないですか。それなのにそれを止める権利なんて、私にはない」
奏は、和奏の頬を押さえたまま、強引に和奏の唇を奪った。
「止める権利ならある!君は俺の婚約者で、恋人なんだ。誤解されるのは勘弁だが、やきもちぐらいいくらだって妬いて欲しい」
唇を少し離した位置で、額をくっ付けて奏は話を続ける。
「それに・・・」
「それに?」
「俺だって、ずっと三浦マネージャーに・・・」
「三浦、マネージャー?」
首をかしげる和奏に、今度こそ奏は異義を申し立てようと言葉を発した。