Legal office(法律事務所)に恋の罠 *番外編~ジェラシーは内密に~
「・・・君達がお似合いのカップルだと、ゲストから噂されているのを知ってる?」

「え?私と三浦マネージャー、ですか?」

驚いた和奏が顔を上げたため、和奏の鼻と奏の顎がぶつかった。

「・・・!」

「・・・!」

お互いに地味に痛い。

奏が言葉をなくして顎を擦っていると

「ごめんなさい・・・!」

と、和奏が涙目で奏の頬に手を寄せた。

「いや、大丈夫。・・・で、真相は?俺を妬かせた罰だ。本当のことを聞くまで和奏を解放してやらない」

両腕で和奏を抱え込んだ奏の力は強かった。

和奏が離れようともがいてもびくともしない。

「み、三浦マネージャーには最近付き合い始めた彼女がいます。奏さんも知っている人ですよ」

意外な答えに、奏が腕の力を緩める。

「ハウスキーピングからフロントに異動した、戸松七奈美さんです」

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