片想い同盟
「とおや……」
「あっ、優希くん、もう行かないといけないんじゃない?頑張ってね!あと悪いけどそのタオル、拓海にお願いします!」
自分でも不自然なくらいにハキハキしている自覚はある。
けどこうでもしないと涙が出そうで、私は無理矢理話を終わらせてその場から立ち去った。
遠くで優希くんがまた私の名前を呼んでくれた気がしたけれど、立ち止まるなんてできない。
バカだなぁ、私。
なんで優希くんに好きだなんて言っちゃったんだろう。
急いで校門から外に出た私は、このあとどうしたらいいのかもわからずに、しばらくその場で立ち尽くした。