片想い同盟



拓海のその言葉に即座に反応してしまって、またくすくすと彼に笑われた。



「……性悪め」

「お前が素直すぎんだよ、バーカ」


そこまで言われては、もう言い返す言葉がない。



最悪だ。バレた。よりによって、この拓海に。




「しかしまぁ、高野ねぇ……。お前趣味悪いだろ、確実に」

「はぁ?優希くんのことバカにしないでよ」

「へぇ。優希クン、ね」



なにがそんなに面白いというんだ。


まるでいいものを見つけたとでも言わんばかりに、彼は私をいじってくる。



「よーし!じゃあ俺が取り持ってやるよ。同じサッカー部だし。てことで早く日誌書き終われ」

「なによ、上から目線男。てか拓海が書いてなかったから今こうやって居残りになってるんでしょ?」


ギャーギャーと言い合いをしながら、私たちは少しずつ空いた空欄を埋めていく。



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