結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。


『俺も直也、一緒に探そうか?』


『ううん。

大丈夫。わたしが探すよ』



矢本くんにご迷惑はかけられないからね。



『そっか。

じゃあまたなんかあったら教えて』


『ありがとう』



そしてわたしは結城くんを探しに行った。



探すこと数十分。


なかなか見つからない。



結城くん、どこにいるんだろう……



そして人通りが少ない廊下に差し掛かったとき……



『……し、……ぱ…………き』



空き教室の方から誰かの話し声が聞こえてきた。



誰か、いる?



もしかしたら結城くんかも、と思い声がした空き教室に近づく。



段々はっきりと聞こえてくる声。



『好きだよ』



この声、もしかして逢坂さん?



なんとなく嫌な予感がして、ドアのすりガラスから中の様子を覗く。


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