結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。


「ゆ、結城くん…」


「俺が保健室運ぶから」


「え、あ、うん…。お願い、します…」



そう言うと、結城くんはゆきを軽々と抱き上げて行ってしまった。



一部始終を見ていた女子は、黄色い声を上げる。



しかしあたしは、そんな結城くんとゆきの後ろ姿を見ながら後悔した。



思い返せば朝からゆきの顔色は悪かったのに、どうしてゆきが体調悪いことに気づけなかったんだって。



倒れるまで我慢してたなんて……。



ほんと、バカすぎる。


ゆきの変化には必ず気づけるようにしてたのに。


気づけなかった。



でも、これだけじゃなかった。



あたしは最大のゆきの変化に気づいていなかったんだ。



後に、あたしは今よりもっと後悔することになる……。





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