結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。
というか!
「ちょっ、!
こんなところで脱がないでください!!」
急に服を脱いで上半身裸になった結城くんに、わたしはどこを見ればいいのか分からなくなる。
ただでさえ男の子に免疫がないんだから、裸なんて見てられないよ!
わたしは手で目隠しして必死に抗議する。
「はー?
ここ俺の部屋なんだから別にいーだろ」
もうごもっともな答えすぎて返す言葉が出てこない。
わたしは黙って部屋から出ようとドアに向かう。
「あ、それと。
昨日のあれ、もしかしてあんた夢かもとか思ってるかもしんないけど、現実だから」
「…っ!」
せっかく今頭から抜け落ちていた昨日の記憶が一気に鮮明に思い出される。
「そろそろ着替えたいんですけど」
徐々に顔に熱が集まり、固まるわたし。
そんなわたしをみて
「なに?俺の裸見たいの?」
なんてニヤリと笑いながら言う結城くん。
わたしは顔を真っ赤にして
「そんな訳ないじゃないですか!
言われなくてももう行きます!!」
と言って急いで部屋から出ていった。