結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。


「もしかして覗いてた?」


「うぅ………」



南ゆき、史上最大のピンチですよ!



「あんた、変な趣味してんな」



あひゃー、やっぱり誤解されてるー!!



じゃなくて!

あの優しい紳士な雰囲気は一体どこに!?



穏やかな優しい雰囲気が、今じゃ冷徹のごとく冷たさを帯びてる。



「えっとー…」


「なに?」



うぐっ!


わたしを射抜くような冷たくて鋭い視線に体が固まる。



怖い……

かなり怒ってらっしゃる……。



「さ、さっきの優しくて紳士な雰囲気はいったい……?」



わたしは引け気味にそう尋ねる。



できれば戻ってきてほしい…



切実にそう思います…。



「さぁ?何だったんだろうね」



えぇ!?


< 8 / 275 >

この作品をシェア

pagetop