似非王子と欠陥令嬢
時間は勝手に進む物です
1.2.3.4.1.2.3.4.ここでクルリ。

あれから色々嗅ぎ回ったが今の所ヒントになるような何かは全く見つかっていない。

数ヶ月が過ぎ既に季節は春を終えようとしている。

クリスに手紙を送りクリス自身が近所の家や使用人達にも聞いて回ってくれたらしいが、黒いローブを着た人物を見た者はいなかったらしい。

1番の古株である執事長のアルブスだけは不思議な反応をしたらしいが最近ボケ始めている為当てにならないと綴ってあった。

ルシウスも病院の記録や他国の魔術師の入出国履歴まで調べたらしいがそれらしい人物は記載されていなかったと困った様に言っていた。

まあそもそも禁術に関わる位だから不法入国していた可能性の方が高いと国境付近の病院を虱潰しに探したがこれも空振りに終わってしまった。

最近は何か見過ごしている事はないかと深夜にルシウスと共に禁書コーナーに週1位の間隔で訪れてはいる物のこれだと言う物は見つからない。

1歩も進んでいる気がせず何とも歯痒い。

「ってえ!
キャロル足!
足踏んでる!」

「…あっすいません。」

「はいストップ!
キャロル様、集中が途切れておりますわ。
10分だけ休憩にいたしましょう。」

キャロルはホールの隅にある椅子に腰掛け溜息を付く。

集中しなければならないのに頭の中は別の事でいっぱいだ。

「キャロル大丈夫か?
テストもう明後日なんだぞ?」

「…はい。
すいません。」

「いや俺は別にいいけどさ。
キャロルと殿下、最近お前らずっとおかしいぞ?
何かあったのか?」

レオンに心配そうに問いかけられるが何と答えたら良いのか分からずキャロルは黙って首を振るしかない。

何か1つでも確証が見つかるまでは黙っていようとルシウスと考えたのだ。

人手が増えれば楽にはなるが王妃に勘づかれるリスクも高まる。

キャロル達の推理は王妃に対する反逆罪と言われても何らおかしくないのだ。

全てが分からない状態でレオン達を巻き込むのは良くない。

ただ今も学園の入学試験のマナー科目であるダンスの練習を手伝って貰いながら散々足を踏みまくり迷惑をかけているのだが。

練習に付き合ってくれているアグネス嬢やフワリー嬢にも申し訳ない。

「キャロル様大丈夫ですの?
いくら座学や魔術が良くてもダンスは必須科目ですのよ?」

フワリー嬢がキャロルにタオルを渡しながら心配そうに顔を覗き込んでくる。

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