笑顔でいいの?
咲々は……

全部分かってた。

分かってたのに………どうにもならない現実に………苦しんでた。

ふと目線を上げると

カウンターの中から見守ってくれる二人の目とぶつかった。

大丈夫。

私はもう、一人じゃないもん。

二人が側に居てくれる。

「咲々………ありがとう。
私こそ…………咲々の苦しみを理解してあげれなくてごめんね。
咲々が痛くて辛い時に
自分の苦しみのことしか…………考えられなかった。
聡兄のことは…………
初恋は上手くいかないって言うしね!
咲々のように………相手の気持ちが分からない私が
好きになってもらえる訳なかったんだよ。
失恋は悲しかったけど………
咲々を選んでくれたこと………嬉しかったの。
私が好きになった人は、見る目があるなぁって。
だから大丈夫。
気にしないで。
さっきも言ったよね?
咲々は、いっぱい頑張ったんだもん。
自分が幸せになることだけを考えたら良いんだよ。」

ニッコリ笑うと

「咲ちゃん~」と再び抱きついて涙する。

素直で可愛い咲々。

こんな時ですら素直になれず、強がる私とは大違いだね。

今なら本気で、聡兄が咲々を選んだ気持ちが分かるよ。姉妹二人が抱き合っていたら

「ちょっと良いですか?」と

圭ちゃんが口を挟んで、聡兄に話しかけてきた。
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