子供の名前
その4
僕は気が付かなかったけど
1年生の間で僕の陰口がささやかれるようになっていた
あの子は皆の前で泣いたのだ
確かに期待を持たせた僕も悪かったのかもしれない
しかし遊びに行ったのだってその子の本質を見るためだし
その子のことを真剣に考えた上での行動だったのだ
だから皆の前で泣くその子は
僕にとってただの悲劇のヒロインでしかなく
つい最近まで好きとか言っていた僕のことを陥れようとする
どうしようもなく嫌な奴でしかなかった
そしてその上僕にはさらなる災難が降り注ぐのだった
その原因は僕が相談に乗っていた女の子だ
その子はどこをどう間違えたのか
僕にアプローチされていたと思っていたようで
僕が悲劇のヒロインと仲良くしてるのを見て
理不尽にも勝手にキレていたようだ
それだけでも迷惑なのに
その女の子は僕が悲劇のヒロインをふったあと
悲劇のヒロインと急激に仲が良くなり
そして周りに僕が同時期に2人の女の子に手を出していた
とか言い出したのだ
それはとんだ勘違いだし
僕にとってはいい迷惑でしかなかった
そしてその噂はついに僕の耳にも入るようになったのだった