子供の名前

その4


僕は気が付かなかったけど




1年生の間で僕の陰口がささやかれるようになっていた




あの子は皆の前で泣いたのだ




確かに期待を持たせた僕も悪かったのかもしれない




しかし遊びに行ったのだってその子の本質を見るためだし




その子のことを真剣に考えた上での行動だったのだ










だから皆の前で泣くその子は




僕にとってただの悲劇のヒロインでしかなく




つい最近まで好きとか言っていた僕のことを陥れようとする




どうしようもなく嫌な奴でしかなかった












そしてその上僕にはさらなる災難が降り注ぐのだった




その原因は僕が相談に乗っていた女の子だ




その子はどこをどう間違えたのか



僕にアプローチされていたと思っていたようで




僕が悲劇のヒロインと仲良くしてるのを見て




理不尽にも勝手にキレていたようだ




それだけでも迷惑なのに




その女の子は僕が悲劇のヒロインをふったあと




悲劇のヒロインと急激に仲が良くなり



そして周りに僕が同時期に2人の女の子に手を出していた




とか言い出したのだ




それはとんだ勘違いだし




僕にとってはいい迷惑でしかなかった










そしてその噂はついに僕の耳にも入るようになったのだった






< 12 / 40 >

この作品をシェア

pagetop