恋愛王子の落とし方
「そろそろ行かないと」

ヒナツさんは腕時計を見た。

「どちらに行かれるんですか?」

「彼氏の家よ。あちらのご両親に挨拶するんだ」

「そうなんですか」

結婚する前って大変なんだな。

「あ、そうそう」

「?」

「私と会ったこと、ヒナには内緒にしてね」

「はい」

「楽しんでね!」

ヒナツさんは手を振りながら、下に降りていった。
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