恋愛王子の落とし方
「俺がいるのにさ。モテやがって」

ヒナタの拗ねた顔は可愛い。

その言葉、そのままそっくり返すんだけど。

「ふふっ。大丈夫、私はヒナタしか見てないからね」

「そういうの心臓に悪いから!」

ヒナタは赤くなって、クッションに顔を押し付けた。

「ヒナタ。ほんとの事、言っていい?」

「うん」

「最近ね。ヒナタともっと触れたいって思ってたの」

ヒナタは硬直し、またクッションに顔を押し当てた。

「あーもー!無理!!」

私はヒナタを抱きしめた。

「ねえ、顔上げてよ」

ヒナタは赤くなったまま、クッションを離した。

私はヒナタのキスした。

「…………!!!!」

その直後、ヒナタは口を隠した。

「いつもあんたがしてることじゃん」

ヒナタは赤い顔のまま、首を振る。

いつもしてくる奴が何言ってるんだ。
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