恋愛王子の落とし方
照れていたヒナタが急に顔をあげた。

「最近、キスしすぎじゃない?」

半分以上はあんたのせいよ。

やってきたのもあんただろ。

「いいんじゃない?」

「………短期間で上手くなりすぎだろ」

ヒナタは何かをボソッと呟いた。

でも、声が小さすぎて聞こえなかった。

「ん?」

「なんでもねぇよ」

変なヒナタ。

それ以上に変なのは私かも。

「ヒナタ、ごめんね」

再度謝ることにした。

理由はどうであれ私が悪いわけだし。

「いいって」

そう言って引きつった笑顔をしてくる。

「でも、笑ってないわよ?」

「そんなことよりさ」

と話を変えられてしまった。

ヒナタは何を考えてるんだろう。
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