私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
確認しようにも当人がいなければどうにもできない。
昼食を残したせいでお腹が空いて、さらにイライラしながら仕事をこなす。
しかも、もうみんな通達を見たのか、なんでとかどうしてとかひそひそ声がうっとうしい。

「あのですね!
言いたいことがあるならはっきり言ったらいいんじゃないですかね!」

言い切った途端、辺りがしーんと静まりかえった。
しまった、なんて後悔したってもう遅い。

「そうだぞ。
言いたいことははっきり言え。
陰口叩く奴は俺のところにはいらん」

バン!と扉が開いて、ナイスタイミングで京屋部長が登場した。
おかげでみんな、こそこそとなんでもないフリをして仕事を再開している。

「ん?
もういいのか」

くいっ、その大きな手で覆うように京屋部長は眼鏡を上げ、自分の席へと歩いていった。

「京屋部長!」
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