私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
え、珍しく仕事なのに声を荒げているけど、何事?

「わかった、とにかくすぐ、そっち行くから」

イライラとソファーから立ち上がり、寝室に向かっていく彼をぼーっと見送った。
バタンとドアが閉まり、我に返る。

「佑司、トラブルですか」

そっとドアを開けた寝室の中では、佑司がスーツに着替えていた。

「ニャーソンさんの商品に使う容器、契約のと全然別のが納入された」

「え、それって大変じゃないですか!」

私もクローゼットを開け、服を選ぶ。
が、すぐに彼から止められた。

「遅くなるし、今日は帰れるかもわからないからチーはいい」

「なに言ってんですか!」

佑司の手を振り払い、さっさと服を出して着替える。

「私は佑司の彼女だけど、京屋部長の補佐でもあるんですよ。
私じゃたいしたことはできないかもしれませんが、連絡係くらいできます」
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