私の赤点恋愛~スパダリ部長は恋愛ベタでした~
「……お世話に、なりました」

ソファーに座ったまま、佑司はこちらを振り返らない。

「あのね。
最後に、聞いてほしいの。
私は佑司が好きです。
愛しています。
これまでも、……きっと、これからも」

佑司からの返事はない。

気持ちと同じくらい、重いスーツケースを引きずってマンションを出た。
タクシーを拾いかけて、やめる。
そのまま駅に向かい、電車に乗った。

行く当てなんてない。
転がり込む友達さえいない。

適当に大きな駅で電車を降りた。
ネカフェを探して彷徨ったが、幸いすぐに見つかった。
狭いブースの、床の上で、膝を抱えて丸くなる。

佑司はきっと、私が嫌いになったんだろう。
きっとだから、ほかの女の人と。

「うっ、ふぇっ」
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