明日からの使者
「鈴木らしくないな。」
さらっと桑田は言った。
「だって、夢芽は私の大切な友達なんだよ?いつも冷静なわけない。だから桑田みたいな、物事を公平に考えられる人は、必要かもしれない。…夢芽の話、信じてくれて、ありがとう。」
千佳ちゃんは、深々と桑田に頭を下げた。
「…俺が無理矢理聞き出した話だしな。聞いてしまった責任ってヤツ?」
桑田は照れくさそうに軽く頭をかきながら言った。
そんな二人の会話を上の空で聞き流しながら、私は遺書の内容を必死に考えていた。