あたしの背中の青い鳥

『みお〜オハァ』

『あー…オハヨぉ。』

『なに、その顔!』

大学の友人であるマチコは、私の顔を
とんでもない物かのように見た。


『風邪引いてるし…寝てないし…

ってか寝れないし…』


マチコは、心底憐れんだ風に
『ショウゴ君の事で悩んでんの?もぉ、諦めなって!』
と言った。


(どうして人事だと、諦めるなんて簡単に言えるんだろう…)

マチコもずいぶん前に
彼氏と別れたときは
『諦めるなんて無理!』
と言っていたものを。



『うん…てか、単位やばいじゃん?ショウゴのことは、なんともないけど』

明らかに嘘をついたところで、

教室に一人男が入ってきた。

ショウゴだ。

くせっ毛の髪。
耳たぶにピアス3つ。

2年前と変わってるところは
髪の毛が黒くなっているところだ。
彼は私と付き合っている間に、ずいぶんおとなっぽくなった。
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