先生と準備室
「はぁ…はぁ…ありがとう、凌久…」

走ったせいで息が切れる。

「フフッ、良いよ」

凌久の方が年上なのに息が切れてない。

やっぱり男の人だからかな…

「俺…さ、佳奈のお母さんに嫌われたかな」

信号で止まり凌久が私の手を握りながら

心配そうに言う。

「え?」

なんで?

「スキーのバスだよ。俺が見てたら
あんなに酷いことにならなかったでしょ」

「あぁ…大丈夫だよ」

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