先生と準備室
利き手を怪我したため当分はできない。

「はい。分かってます。
大倉先生!さようなら〜」

「うん。さようなら〜!」

私は、道具の後片付けがあるからと

保健室で先生と別れた。私が保健室を

出て、ドアを閉めたとき

「ごめんな…ほんとごめんな…藤井…。
大切な生徒なのに…何やってんだよ…俺」

と先生が口ずさんだのが聞こえたと同時に

処置した道具が床に落ちる…いや、落とされた

音がした。さっきの、笑顔で元気な声とは

真反対の弱々しい先生らしくない声に

胸と心が痛んだ。




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