インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
「ありがと。頼もしいね、リナっちは」

「何言ってるんですか、私は何があってもモモ先輩の味方ですからね!行きましょう!」

私がリナっちと一緒に席に戻っても、水野さんはこちらを気にする様子もなく、キヨと兄者と共に高校時代の思い出話に夢中になっていた。

尚史は相変わらず黙ったままだ。

「一体なんのために来たんだか……。一言『おめでとう』って言ったんだから、もう帰ればいいのに」

私の隣でリナっちが忌々しそうに呟く。

「まあまあ……。気持ちはわかるけど、ここは抑えて、リナっち」

「そうですね。元はと言えば余計な客を連れてきたのは兄だから、帰ったら兄をボコボコにします」

なんて怖い妹だ!

この兄妹は普段から妹の方が強いのかも知れない。

リナっちは念を送るかのように兄者をにらみつけているけれど、当の兄者はまったく気付いていないらしい。

「せっかくだから飲もう、リナっち」

「飲みましょう!」

お互いのグラスにビールを注いで飲み始めると、水野さんが初めて私たちの方を向いた。

その顔に笑みを浮かべてはいるけれど、なんとなく挑戦的な視線を感じる。

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