雨上がりの恋
それとも悠太の事がまだ完全には吹っ切れていないのだろうか。

そう思った方が気持ちが楽な気がして、無理やりそう思うことにした。

お酒もどんどん進んできた頃、千秋の携帯が鳴った。

「敦士からだ。ごめん、ちょっと席外すね。」

「うん」

千秋がすぐ後ろのドアから一旦、店の外に出ていくのを見送りながら

「…いいなぁ」

と、思わず溢れた言葉。

聞こえてしまっただろうかと隣を伺い見ると、ジョッキを煽っている頼人と目が合った。

「何が?」と、ジョッキを置いた頼人に早速突っ込まれる。

「あ、いや…千秋は幸せそうだなぁって…」

なんだかこうして言葉にすると自分がとても不幸な女に感じて、やっぱり言わなければよかったと思う。

いや実際に不幸な目に遭ったばかりではあるけど。
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