雨上がりの恋
「どこ見てんだよ。お前こそスケベだろ。この欲求不満。」

「み、見てないし!」

「いや、見てたね。」

恥ずかしさと、悔しさで顔の温度が急上昇していく。

「はいはい。もういいじゃん、お互い欲求不満って事で。」

千秋がタバコの煙を燻らせながらケラケラと笑って言った。

「俺と美優を一括りにすんな。俺は適当に発散する相手くらいいるから。」

「…最低。ほら、やっぱり変わってないじゃん」

いつもなんだかんだと言い合いはするけど、頼人が本当は友達思いで優しい事も知ってる。

だから一緒に飲むのも、遊ぶのも楽しい。

だけど時々、胸をチクンと細い針で刺されたような痛みを感じてしまう。

この胸は、いまだにーーー
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