未来の約束
「あたし、明日病院なの」

「知ってる」

「明日何もなければ、最後が定期検診になる」


何も、なければ・・・


「でも、もし・・・何かあれば、治療が始まる。入院だってするかもしれない。それで良くならなかったら、あたしも美香さんみたいに・・・なるかもしれない」

「大丈夫だよ、きっと」


そっとあたしの手を握り、安心させるように優しく微笑む。


「そうであって欲しい。でも、もし再発してたら、1年だけ待っててくれないかな?」

「1年だって、10年だって、何年だって、待ってるよ」


浩太の言葉は、嬉しい。

でも、それじゃダメだよ。

あたしは、首を横に降る。

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