世界No.1の総長と一輪の花








「まさか雷龍の姫がこんなに美人だとはね~」


「…興味ねぇ」


「さ、さすが詩優先輩…です!」



学ランを着た中学生の壮くん、奏太くん、誠くん。3人は以前海斗さんに狙われて怪我をしたらしく、まだ顔には絆創膏が貼ってある。詩優はもう頭に包帯は巻いていない。




この3人は今日から雷龍のメンバーになる。その歓迎会があるためリムジンで3人の中学校、西崎中学まで迎えに来たのだ。



「妃芽乃花莉です」



ぺこりと頭を下げると、「まじで本物の姫じゃん」と壮くんが笑った。



妃芽乃だから…?本物のひめ?



というか、壮くんと奏太くんはすごい。リムジンに普通に乗っている。誠くんはあたふたしたいるけど……
本来ならそれが普通の反応。



私だって何回乗っても慣れないのに…



「お前ら怪我はだいぶよくなった?」



詩優の問いかけに、



「あんたの方がひどい怪我だったじゃん」


「…」


「ぼ、ぼぼぼ僕は全然大丈夫です」



と答える。奏太くんだけは詩優を睨んでいるけど…







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