世界No.1の総長と一輪の花
「もしかして……詩優…お前まだ言ってないのか?」
竜二さんが詩優を睨む。
…え?何を……?
「え!?まじで!?っていうかこの子姫じゃないの!?」
……ひめ?
「あー……うん」
バツの悪そうな顔をする詩優…
私には何の話だかさっぱりわからない。
「…あの……ご挨拶が遅れました……私、妃芽乃花莉といいます。よろしくお願いします」
ぺこり、と頭を下げる。
「あー!!あんたが花莉ちゃんね!!京子がいつも言ってる可愛い子!!」
倫也さんが私をじろじろと見ながらなぜか納得といった顔をする。
「なるほど」
竜二さんも頷く。
「とりあえずタコパしない?」
にこっと笑う倫也さんに「ここ俺んちだけど」と言う詩優。
「……タコパ?」
首を傾げる私を見て、倫也さんは大笑い。
「たこ焼きパーティーのこと!!!詩優、たこ焼きプレート出して!!」
「まじか…」という詩優はたこ焼きプレートを台所の棚から取り出す。