世界No.1の総長と一輪の花






数日後、俺のマンションに花莉の母親と榊が来た。もちろん部屋の中には花莉もいる。




花莉と母親が向かい合うように座って、俺は花莉の隣、榊は花莉の母親の隣に座る。




「「「「………」」」」




花莉は下を向いて少し震えている。それも……緊張が伝わってくるほど。









しばらくたった時、一番最初に口を開いたのは花莉の母親だ。




「……謝って許されることじゃないけど……

花莉、本当にごめんなさい…………」




深々と頭を下げて、涙を流す。




「……違う……お母さんは悪くないの……私が…気づいてあげられなかったから……」




小さい体をふるわせて、涙を流す花莉。




「…ごめんね………花莉…っ…お母さん……弱くて……お母さんのせいで…花莉まで傷ついて…っ…痛かったよね……」


「……私には…助けてくれる人がいたから……詩優がいたから大丈夫」






「…でもお母さんは花莉を……」


「もう大丈夫だよ…私は」










< 353 / 599 >

この作品をシェア

pagetop