世界No.1の総長と一輪の花









あの後、詩優は竜二さんの知り合いの病院へと連れていかれた。
私は、殴られた頬を少し冷やしてからアパートへと倫也が送ってくれた。




その帰り道で聞いたこと。




怪我人は多いけど、死人はいないんだとか。




その言葉を聞いて安心。
















……もう、安心してここから引っ越せそうだ。





ピンポーン





聞こえてきた玄関チャイムの音。





「こんな時間に誰かしら」





ガチャッと部屋の鍵を開けるお母さん。時計を見ると、今は22時過ぎ。





私が帰ってきた時だって20時を過ぎていたのだ。





「こんな時間にすみません。今、どうしても…花莉に伝えたいことがあって来ました……

5分…5分だけ花莉を俺にかしてもらえませんか」





聞こえてきた声に心臓がドキン!と思いっきり跳ねる。




















まさか……と思って玄関に目を向けると、さっき病院へと連れていかれてはずの詩優がいた。




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