身代わり令嬢に終わらない口づけを
  ☆

 次の日、ローズは朝から中庭にいた。レオンからもらったダリアの花を見にいったのだ。

 中庭では、かすかな風にピンクの花が揺れている。他にも、紫や白、赤、いろんな花があったが、ピンク色のものはたった三本だけだった。そのうちの一本を選んで、レオンは摘もうとしていた。

(意外と細かいことを覚えているのね)


 そんなことを考えていると、ふいに後ろから声がかかった。

「本当に見に来たのか」
< 147 / 226 >

この作品をシェア

pagetop