年下の部下がぐいぐい押してくるんだけど!?
「わかりませんよ?
俺、頑張りますから」

屈託のない顔で笑うと、まだ混乱している私なんか置いてけぼりで、大宮は再び仕事に集中した。
なんとなく居心地が悪いまま、私も書類に視線を落とす。

……きっと。
こんな賭をしたことなんてすぐに忘れるだろう。
それに、この賭は成立していないんだから。



営業部は一課から三課まで三つに別れている。

一課は、企業担当。
二課は、チェーン店及び大型店舗担当。

そして三課は……個人商店担当。
営業先は主に、街の小さな文具屋さんだ。

少子化と不景気、それに後継者問題で閉店に追い込まれる店も多い。

大きな声でこそ言われないが、三課のことを陰で「お荷物」と言っている人間も少なくない。
私自身はそういうお店を大事にすることが大切だと思っているが。
< 6 / 26 >

この作品をシェア

pagetop