dirty tear
嘘と恐怖
私は、普通ではないということを、莉亜ちゃんや部活のみんなに話しました。

しかし、情緒不安定が完全に治ったわけではわけではなく、悲しみを感じてはいました。

精神科の薬はカプセルでした。とても苦くて、まずくて、私はジュースやココアで飲んだりしていました。

それでも薬を飲むのを忘れて、母がカンカンに怒ったことがあります。精神科の薬はとても高いのです。

カプセルの薬は、最初のうちは副作用で気持ち悪くなりました。何のための薬なのかわからず、私は飲んでいました。

それでも、これで普通に近づけられるなら、頑張ろうと思っていました。でも、そんな思いもある人によって壊されてしまうのです。

あれは、六月のことでした。

剣道部には、一年生の弟が入部していました。弟は小学生の時から剣道をしていて、そこそこ実力もありました。中学生になる前から、弟と同じ時期に剣道を始めた父と部活に足を運んでくる時がありました。

その時に、「お前より弟の方が頼りになる」そう言われて傷ついたのを覚えています。
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