アタシに付きまとう彼が愛おしい
次の日。
アタシには好きな人がいる。
その人もアタシの事を好きだって言ってくれている。
なのに、まだ付き合えてないのはどうして…?
モヤモヤのままで、今日を終わろうとする。
ため息つきながら、ベッドに寝転んでたら…
"神谷と絡むのを控えたほうがいい"
と、葵からLINEが来た。
アタシはすぐに「どうして?」と返した。
そしたら…
「神谷が迷惑って言ってたよ。プリクラも仕方なく撮ったって。神谷は優しいから断れなかっただけなんだよ?そんぐらい気づいてもいいじゃないの?」
と、返ってきた。
迷惑なんて…
「神谷くんだって、アタシを好きと言ってくれたよ?」
と、葵に返した。
「神谷は面白がって言ってみただけみたいよ。好きと言われたぐらいで騒ぐな」
と、返ってきた。
葵…どうしてなの…
「正直、神谷くんの事が分からなくなった。好きじゃないのかも…」
と、返した。
好きじゃないのかも、ってそんなの嘘。
だけど、この状況だとこう言うしかなかった。
葵の言葉にムカついたから、早く話を切り上げるために嘘ついた。
「信じていいよね?」
ねぇ、葵…?
前は応援してくれるって言ったじゃん。
「うん!」としか、返せなかった。
「言いすぎてごめんね」と、葵の最後のメッセージになった。
LINEはもう終わりにしようと思ったけど、アタシにも限界だった。だからね、言い返してやった。
「本当にごめんって思ってる?正直、傷ついたし。葵が何を考えてるのか全然分かんないよ!」
と、勢いよく打った。
「あーもういいや。なんか、祐華と話したくないや」
と、言われたアタシはショック受けるしかなかった。
「それ言う?葵が虐めに遭ったとき、一緒に泣いたなんて信じられない」
と、葵に返した。
いつもの癖で、そこは関係ない話なのに過去の話を持ち出してしまうアタシ。
「は?その事はとっくにお礼を言ったんやけど?もうウザい。バイバイ」
ちょっと待ってよ、本当にどうしちゃったの?アタシ、葵に何かした…?
「ちゃんと理由を言ってからバイバイしなよ」
と、葵に返した。
一方的に縁を切られても困る。もしアタシが葵に何かしたんなら、教えてほしい。謝りたい。
だけど、葵が出した理由は…
「祐華の性格が嫌いだから」だった。
アタシはすぐに「どんな所?教えて」と返したけど、そこは既読無視されて、ブロックもされた。
もう話になんないて思って、アタシからインスタをブロックした。
これが最後の会話で、アタシたちは絶交した。