恋愛境界線
「もしかして、わざと……あっ…!」

隼人さんの左手が、スカートの中に…
そんなの、声出るに決まってるじゃん。

乱暴な触り方。
強い力でびくともしない。
非力な私は、男の隼人さんに抵抗することなんてできない。

目の前にいるのは私の彼氏…だから“する”のが嫌なわけじゃない。

けどこんな、先生へのあてつけみたいなのは…違う。
こんなこと言うのは大袈裟かもだけれど、愛がない。ただの“行為”にすぎない。

でも、私が隼人さんを不安にさせてしまった。彼にこんなことをさせてしまったのは、私のせい…






「あ…」

隼人さんは我に返ったように、私からゆっくり手を離す。

「やめないで」

私は彼の手を引っ張り、私の身体を触らせる。

「最後までして」

「でも…」

「私は隼人さんの彼女だもん。遠慮しなくていいし、先生に声、聞かれてもいいよ」

隼人さんがそれを望むなら。
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