恋愛境界線
「信じたいよ。
だって先生のことが好きだから。

…けど、私が先生の立場なら長年付き合って、結婚まで考えた相手を忘れるのは無理だと思う。

ましてやその彼女にそっくりな相手と一緒にいて、彼女のことを思い出さないのは無理があると思う。

私たちがこのまま付き合い続けても、彼女の面影は一生つきまとう。

私は…そんなの耐えられない」



口角がひきつりながらも無理矢理笑顔をつくる。

先生の話を聞いて、私は決めた。
勇気を振り絞ってちゃんと言わなきゃ。







「私たち、もう無理だよ。終わりにしましょう」





これが私の選択だ。




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