行き着く先は・・・甘い貴方の檻の中?
「お望みとあらば、おきに召すまで」

波留斗の決意を打ち消すように

「お母様、いい加減になさらないと、西園寺家を継ぐお話はなかったことにしますよ?」

と、さくらが薫子を嗜めた。

「それはダメだよぉー、さくらちゃん」

「えっ?西園寺家を継ぐって、mirayさんが西園寺さくらさんだったの?」

ファンクラブの勧誘が済んで、3人のもとに戻ってきた護と優美子が慌てて話に入ってきた。

「さくらちゃん、どうして継がないなんて言うんだい?」

いつもの威厳はどこへやら、護は眉間にシワを寄せて悲しそうにさくらを見る。

「お母様の冗談が過ぎるからです」

「冗談?」

波留斗が首をかしげると

「お母様は・・・」

と、さくらは言いにくそうに口に手をあてた。

「お母様は?」

「部類の・・・」

呆れ顔のさくらは意を決して告げた。

「韓流ドラマ好きなんだ」

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