行き着く先は・・・甘い貴方の檻の中?
「当面、必要なものは揃えておくように頼んでおいた。食料も冷蔵庫に入っているはずだ。デリバリーを頼むなら、コンシェルジュに頼めば届けてくれる」

「そう、助かる」

「それと、コンシェルジュ以外、誰が来ても玄関は開けるな。俺が迎えに来るときは事前に連絡するから」

さくらは、゛はーい゛と返事をしながら冷蔵庫の方へ向かった。

「開けてもいい?」

さくらのものだと言っているのに、いちいち確認をとってくるところは育ちの良さが伺える。

「開けまーす」

さくらは、目ぼしいものを見つけたのか

「中のもの使ってもいい?」

と聞いてくる。

「お前のだ。勝手にしろ」

波留斗の言葉を聞いて、さくらは嬉しそうに

「ご飯食べる?作っとくから、波留斗も自分の部屋でシャワー浴びてきなよ」

と言った。

「作れるの・・・か?」

「ちょっと、これでもお嬢様だから、花嫁修業ぐらいしてるっつうの」

さくらは、そう言って、キッチンカウンターを探索すると、鍋や包丁を取り出し、鼻歌を歌って料理にとりかかった。

mirayのキャラに、S系俺様暴君キャラが混ざり込んでいることに気づかないさくらに、波留斗は苦笑して、

゛シャワーを浴びてくる゛

と隣接するワンルームに戻っていった。

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