行き着く先は・・・甘い貴方の檻の中?
波留斗はシャワーを浴びて部屋着に着替えると、スマホで

゛今から行く゛

と、さくらにメッセージを送った。

゛了解゛

さくらの返事を確認すると、波留斗はさくらの部屋に向かう。

゛ピンポーン゛

とチャイムを鳴らすと、誰かを確認もせずにさくらが鍵を開けた。

「何やってんだ。俺が来るって言ったからって、俺が来たとは限らないだろう?」

「コンシェルジュも警備員もいるのに、誰が入ってこれるっていうの?」

「・・・とか」

「えっ?」

「副社長とか、専務とかなら可能だろ」

さくらはいくらなんでも、それはないと思った。

「私とは一回しか会ってないのに、家まで来るかな?来ても会社の人なら心配ないんじゃ・・・」

「とにかくだ。気を付けるに越したことはない」

波留斗の心配性には困ったものだが、ここまで心配してもらって悪い気はしなかった。

「わかりましたよ。王子様。とにかく入って。ご飯にしよう」

部屋には美味しそうな匂いが充満していた。




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