世界はエリカ様のお望み通り






ひとしきりに泣いた後家まで送ってもらった。






「これ、俺の携帯番号だから嫌なこととか辛い事とかなんでもいいから電話してくれていいから」








「え、いやあの、、」







「お見合いの件は保留にしておいて貰えるかな?」







今日助けてもらったためあまり強くは出れない。







「エリカ奥田さんの事すきになること無いですよ」







「あはっ。早速ふられちゃったかぁ。まぁ答えはそんなに急がないでこれから考えてくれないかな」







大人の余裕とでもいうのだろうか奥田さんは引き下がらない。







「エリカ奥田さんの事何も知りませんし、奥田さんもそうですよね?これ政略結婚ですし、エリカは絶対結婚しませんから。では失礼します」







そう言って車から降りて家に帰る。







今日は災難だった。







でも何故か不思議とそんなに辛くはない。







明日からの大学生活が少し心配でもあるが、あんなクソ男こっちが願い下げだしもういいや。







身体から奥田さんの匂いが微かにした。







もう会うこと無いし、パパにしっかり断りを入れてもらわなきゃ。
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